来年結成20年になる「コブクロ」。
同じ年の二人は大阪のストリートで運命的に出会います。
宮崎出身の「小渕健太郎」と大阪出身の「黒田俊介」。
誕生日も5日違いというなんとも運命的な2人。
同じ街角で歌っていた二人が何故コンビになったのでしょう?
それは「小渕」君が初めて聞いた「黒田」君の歌声に惚れ込んだのが始まりです。
でも歌は上手かった「黒田」君はギターがまるでダメでした。
それで自然と「小渕」君がギター担当に。
ストリートで鍛えた圧倒的な歌唱力とトークスキルで今では幅広い世代のファンを持っています。
「コブクロ」と言えば今や知らない人はいないんじゃないかと言う程、知名度も高く人気ですよね。
「コブクロ」のコンサートに行くと解りますが。
ファン層が半端なく幅広いのです。
10代〜20代前半の若い世代から私みたいな60代まで。
今年のコンサートでも5・60歳代の御夫婦が多かったですね。
何故こんなにも幅広い世代に支持されているのか…その謎をチェックしてみました。
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「コブクロ」の原点「桜」
20年前「小渕」君はサラリーマンでした。
4年勤めた会社での人間関係や仕事でのストレスを発散するためにストリートライブをしていました。
合わない仕事で自分自身をズタズタにしてダメになってしまいそうだった彼を救ったのが歌だったのです。
その時出来たのが「桜」でした。
ストリートでお客さんが「桜」のCDを買ってくれたとき、
この歌は半永久的にみんなの心に残るんだって救われたそうです。
一方「黒田」君は、社会人経験がゼロ。
20、21歳くらいの頃、朝までストリートライブをしていた二人ですが、
「小渕」君を見てただストレスを吐き出して、しゃにむに現実逃避してる、そんな感じだったそうです。
だから「小渕」君に出会ったときに、毎日しんどそうだなって思っていたそうです。
数いるストリートミュージシャンの中で「俺が一番歌が上手いな!」と思いながら歌ってた「黒田」君。
反対に、お客さんが誰もいないのに朝まで歌っている「小渕」君。
「おまえ何に向かって歌ってんの!明日は仕事?」って聞くと、
「うん、6時に起きないと」って、「もう5時ですけど!」(笑)。
この会話がコンビ結成のきっかけになりました。
「コブクロ」は2011年に一度休止
それまで全力で走ってきた「コブクロ」でしたが。
2011年に壁に突き当たります。
自分たちの歌はこうでなければいけない。
「コブクロ」はこうであるべきと全てを決めつけて進んでいました。
そして二人はこの年に“これ以上行ったらいけない”という線がわかったと言います。
皆に「夢」を与える仕事をしているのに、イマジネーションがなくなったら、やってる意味がない。
遊び心を持って楽しみながらやっていたあの頃(ストリート)に立ち帰ろう。
あの頃のただの「黒田俊介」と「小渕健太郎」に戻ろう。
そして再スタートした今の新生「コブクロ」が始動したのです。
2011年の活動休止中は、お互いリハビリのように歌ったり曲を作ったりしていたそうです。
“どんな自分たちでもいいんだ”という「コブクロ」になれたのはファンの皆さんのおかげだと言う二人。
亡き母へ捧げる歌
2007年に「蕾」で日本レコード大賞を受賞した「コブクロ」。
18歳のときに母親を亡くした「小渕」君ですが。
「蕾」と「遠くで・・」は、その母親の死をテーマにした曲なんです。
受賞した時の「小渕」君のコメントが、
「今日は、母親の事を思って歌ったのですが、なんか(母が)天国で一緒に歌ってくれたのでは?きっと一緒にこの賞を受け取ってくれてるんじゃないかなと思います」
と答えました。
映画「orange-オレンジ–」の主題歌
若い世代が「コブクロ」に注目するようになったきっかけは、
大ヒットした映画「orange-オレンジ」で流れた主題歌「未来」の影響があると思います。
この曲がエンドロールに流れると、エンドロールまで泣ける…と若い世代で話題となりました。
高校2年生の春。ある日26歳になった10年後の自分から1通の手紙が菜穂のもとに届きます。そこに記されていたのは「大切なものを失わないで」というメッセージ。
日記のように日付とともに未来に起こることが事細かに書かれた手紙には、これから転校してくる翔を好きになるということ、そして翔は1年後には死んでしまうということが書かれていました。始めは半信半疑の菜穂でしたが、手紙に書かれていることが現実に起こっていく様子に、手紙が未来から来たものであるということを受け入れます。
翔を救うため、自分の運命を変えるため、未来を変える物語が始まります。
この曲についてのコブクロのコメント
原作「orange」を読んで、この「未来」という楽曲ができました。「未来」という言葉は、前向きも捉えられますが、「未来は、どうなるかわからない。」という刹那な不安とも隣り合わせである事を、この物語を通して感じました。木々の生命は、大きな幹から枝によって幾つにも分かれていきます。僕らの生きる人生、それを決める「今」も、枝のように分かれ、どちらを選ぶかで、その未来が変わります。先が見え無いほどか細い、そんな枝にも命が流れています。時に、力強く太い枝の方を選んで生きてしまいがちな日々を、か細い方にかけてみる瞬間。恋する人の心にも、夢を追う人の心にも、いつかそんな日が訪れて、その先には、見た事の無いような未来が待っているかもしれない。
出典
主題歌情報|映画『orange-オレンジ-』公式サイト
もし、今がどんなに辛くても、いつか今を振り返って、笑える日が来て欲しい。
たとえ、思いは叶わずとも、愛する人のそばにいたい。
届けられなくとも、今、そばにいたい。
そう願う、か細い気持ちにも、きっと強い「命」が宿っています。
片恋の美しさは、永遠です。
忘れていた何かを思い出す。
映画『ちょっと今から仕事やめてくる』の主題歌
この映画は「小渕」君が経験した4年間が主人公の気持ちとリンクしていると言います。
自分のいるところの規律が当たり前だった。
今いる会社や学校という組織が自分の全世界だと感じる。
そこでダメなら自分はもうダメなんだって、自己否定に入ってしまう。
この映画が伝えようとしていることは「小渕」君が味わった4年間そのものでした。
あの絶望的だった瞬間を思い返した時、この「心」のという歌が生まれたと言います。
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最後に
「ゴールが見えているものほどつまらないものはない」
「どうなるかわからない、ハラハラドキドキすることを常に味わっておきたい」と語る「コブクロ」。
歌手である反面彼達も普通の人間なんです。
恋もすれば悲しくて涙する時もある。
そんな二人はストリートで歌っていた時みたいに、楽しくてわくわくするコンサートをしています。
ファンを大切にしている「コブクロ」。
いつまでも驕らず謙虚な姿勢が、
私達の心を掴んで離さないのだと思います。
来年は結成20年。
またギターひとつでストリート時代に戻ります。
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